Yabukita
やぶきたは、静岡県で杉山彦三郎により選抜された品種。杉山彦三郎が選抜した個体から得た種子を中林いう地名の竹やぶを開墾し、そこに播種した実生の中から2個体を選抜し、北側のものを「藪北」、南側のものを「藪南」と称した。 その後、この「藪北」をもとにして増殖し1927年秋には、特性の調査が行われ始めた。 その後、品質が優良であることが認められはじめ、1934年には静岡県立農事試験場茶業部にて「藪北」の系統名で呼ばれるようになった。強い香りと滋味、優雅で甘味に富み、煎茶として極めて優良。中生種で発芽期が早く、芽長が大きく芽数も多いため収量が多い。品質・収量の両面で優れ、耐寒性も強く適地適応性が広い。樹姿は直立性が強く、炭そ病・網もち病に弱い欠点がある。全国的に普及し、現在の茶産地の主力品種となっている。